仙台の気候

仙台の気候

仙台の気象概況

仙台は太平洋に面した海洋性気候のために寒暖の差が少なく、また、冬に奥羽山脈からの渇いた北西の風のために積雪が少ないのが特徴です。
平年値で見ると、平均気温は12.4℃、降水量は1254.1mmとなっています。
平成26(2014)年の年間平均気温は12.8℃、降水量は1416.5mmでした。

仙台の気温の変化

仙台は昔に比べて暑くなったとよく言われます。熱帯夜も1980年頃まではほとんどありませんでしたが、近年では頻繁に現れるようになってきています。

仙台の年平均気温は、100年あたり2.3℃ の割合で上昇しており、地球温暖化によるとみられる日本の平均気温の上昇率(1.2 ℃ / 100年 )を大きく上回っています。
この上昇率は東北地方の17地点の気象台・特別地域気象観測所の中では最も大きく、札幌 、名古屋、大阪、福岡といった東京以外の日本の大都市とほぼ等しいのです。

仙台の街は、戦後から高度経済成長期にかけて急速な発展を遂げました。駅周辺には高層ビルや商業施設が密集し、周辺の田畑は住宅地に変わり、エアコンや自動車の普及で大量の熱が排出されています 。都市化は「 ヒートアイランド現象」を引き起こし、地球温暖化の影響を上回る気温上昇をもたらしていると考えられています。

仙台の真夏日・冬日日数の変化

仙台の真夏日日数に変化傾向はみられませんが、冬日日数は減少しています。
2010年は記録的な猛暑となり、仙台の真夏日日数は観測開始以来最多の48日を記録しました。仙台では真夏日が少ない年も数年ごとに見られ、記録的な冷夏だった1993年は1日だけでした。

仙台の冬日日数は10年あたり6 .1日( 1927~2010年)の割合で減少しています。1940年代半ばまでは年間100日を超えていましたが、近年は60日前後となっています。また、仙台の最深積雪5cm以上の年間日数は、100年あたり12.3日(1927年~2010年)の割合で減少しています。気温の上昇によって、雪が解けやすくなった可能性が考えられます。

仙台はなぜ風が強いのか?

仙台は、温暖で過ごしやすい気候で知られる街ですが、実は「日本屈指の風の街」としても知られています。穏やかな気候が特徴の仙台ですが、強風が吹くことが多いのには理由があります。

その主な原因は、日本海で発達した低気圧の影響です。低気圧が日本海を通過する際、湿った風が奥羽山脈にぶつかります。山脈を越える際、この風は湿気を山形側に降らせた後、乾いた風へと変わります。この乾いた風が、仙台を含む山脈の向こう側へ吹き下ろすため、風が強くなるのです。

この現象は冬だけでなく、四季を通して頻繁に起こります。特に冬の季節になると、強風と共に寒さが増し、仙台の街にも影響を与えます。そのため、仙台では風が強くなることが日常的に見られ、時にはその強風が電車の運行に影響を与えることもあります。強風で電車が止まったり、遅れたりするのは珍しくないため、風に対する対策が必要になることもあります。

さらに、秋の時期にも注意が必要です。秋になると、風と共にレールの上に落ち葉が積もることがあり、これが電車の運行に影響を及ぼします。落ち葉がレールに積もると、電車の車輪が滑りやすくなり、走行に支障が出ることがあります。そのため、秋の強風と落ち葉の影響を受けた電車の遅延や運行停止も、仙台では比較的多く見られる現象です。

出典:仙台管区気象台ウェブサイト
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