仙台の美術館・博物館

仙台市内には少なくとも20ヵ所以上、私設の小さなものまで含めたら30~40のミュージアムがあるといいます。 仙台に行ったら一度は見たい、楽しみたい「仙台美術館博物館」をご紹介します。

おすすめのミュージアム4選

芹沢銈介美術工芸館

型絵染の重要無形文化財保持者(人間国宝)である日本染色界の至宝・芹沢銈介は、生前、東北の風土と古い伝統の息づく文化を愛し「仙台にも陳列館を」と望んでいた。長男である芹沢長介氏(東北大学名誉教授・平成18年3月逝去)は、父の遺志を生かして作品200点とコレクション約1,000点を寄贈し、昭和59年、東北福祉大学構内に工芸館が開館した。
所蔵されているのは、着物、帯地、のれん、壁掛、カーテン地、風呂敷、屏風、軸、額絵、端裂、鉄行灯下絵、緞帳下絵など。なかには、あまり知られていない珍しい作品や、作品として完成する以前の段階の興味深いものも含まれており、仕事場で実際に使用されていた型彫りの刀、刷毛などの染道具一式も展示されている。
さらに、芹沢銈介のもうひとつの創造と賞賛されている、アフリカ、中南米、東南アジア、インドなどの染織品、装飾品のコレクション約1,000点も見逃せない。これらは民族学や考古学的観点から収集されたものではなく、芹沢自身の厳しい審美眼を通して選ばれた工芸品で、諸民族の生活の中から生み出された造形美の数々である。JR仙山線北山駅下車徒歩約10分。地下鉄北仙台駅下車徒歩約25分。東北福祉大学構内にある。
※2019年1月より国見キャンパスから仙台駅東口キャンパスへ展示室を移転

所在地:仙台市宮城野区榴岡2丁目5-26
TEL:022-717-3318
URL:http://www.tfu.ac.jp/kogeikan/

地底の森ミュージアム

見所は、巨大なドームに覆われた地下展示室。2万年前の人類の生活跡とトウヒやグイマツなどの森林跡を発掘したままの状態で保存・公開している。
遺跡を大地から切り離さず、床のない特殊な建築土木工法と、最先端の科学技術を応用した新しい保存処理方法を採用しており、遺跡をすっぽり覆う形で造られた施設内部は神秘的で見応えがある。
また、ミュージアムを取り囲む屋外には、2万年前の氷河期の森が復元植樹されており、散策することもできる。
跡の発見は小学校建設の事前調査(昭和62~63年)のとき。現在の地表約5m下から、2万年前の旧石器時代に生きた人達の活動跡と森林跡が一緒に見つかった。これは世界的にも貴重な発見だったので、遺跡を発掘されたままの状態で保存・公開するために、建設を予定していた小学校を別の場所へ移し、地底の森ミュージアムを建てた。
正式名称は「仙台市富沢遺跡保存館」。平成8年11月開館。地下鉄長町南駅から徒歩約5分。

所在地:仙台市太白区長町南4-3-1
TEL:022-246-9153
URL:http://www.sendai-c.ed.jp/~bunkazai/~chiteinomori/

カメイ美術館

世界の蝶約4,000種・14,000頭。世界の蝶をこれほど多く一堂に見ることのできるミュージアムは非常に珍しい。このほか、昆虫1,300匹が展示されている。
アロッティトリバネアゲハ、オウゴンテングアゲハなど、ほかではあまり見ることのできない珍しい種類を含めた世界各地の蝶の標本を楽しめる。蝶や昆虫に親しみのない人でも、美しくも珍しい蝶たちの姿に思わず息を飲むに違いない。
標本は、亀井文蔵氏(財団法人カメイ社会教育振興財団理事長)が少年のころから60年以上にわたって収集したもの。総合商社カメイ(株)の名誉会長でもある亀井氏は、蝶・昆虫採集家の世界の第一人者。 さらに施設内には、大正~昭和10年代の有名こけし工人の古作こけしを中心に、東北各地の伝統こけし約2,500本が収蔵されているほか、日本の近・現代の具象画を中心に絵画約170点を収蔵しており、常設・特別展を開催している。
旧名称は「カメイ記念展示館」。JR仙台駅西口から南へ徒歩約10分。地下鉄五橋駅から徒歩約3分。カメイ(株)ビルの7階が展示館入口。

所在地:仙台市青葉区五橋1-1-23
TEL:022-264-6543
URL:http://www.kameimuseum.or.jp/

仙台文学館

文学史上に大きな業績を残した落合直文、教師として仙台に赴任し若菜集など数々の詩を発表した島崎藤村、生涯を仙台で過ごした土井晩翠、仙台で医学を学んだ魯迅、このほか、真山青果、高山樗牛など、仙台にゆかりのある作家の作品コレクションが6万点以上ある。
藤村の若菜集の初版本や、大正・昭和初期に発行された宮城県内の文芸誌など、貴重な資料も揃っている。
仙台はこれら日本文学を代表する作家たちが若き日を過ごした地であるとともに、名を成す作品の着想を育んだ地でもあり、今日もなお多くの作家たちが仙台で執筆活動を行っている。
初代館長は、仙台一高出身の劇作家・井上ひさし氏。施設は、緑豊かな都会のオアシス・台原森林公園の中にあり、文学館を入り口とする遊歩道は公園の裏の方まで続いていて散策にもよい。谷へ橋を架けたような施設の外観も美しく、落ち着いたひとときを楽しむのにもうってつけの場所である。
仙台駅前の旧仙台ホテル前から北部団地方面行きバス、北根2丁目・仙台文学館前下車。または、地下鉄台原駅から台原森林公園内を徒歩約20分。

所在地:仙台市青葉区北根2-7-1
TEL:022-271-3020
URL:https://www.sendai-lit.jp/

仙台について学べる主な博物館・美術館

仙台市博物館

鎧兜、衣装など伊達家ゆかりの文化財を中心に、仙台の歴史・文化・美術を総合的に鑑賞できる。庭には仙台医専で学んだ中国の文豪・魯迅の碑などがある。

TEL:022-225-3074
URL:http://www.city.sendai.jp/kyouiku/museum/

瑞鳳殿資料館

仙台藩祖・伊達政宗の霊屋瑞鳳殿。その資料館では、発掘された副葬品、遺骨調査資料、遺骨のレプリカを元にして精密に復元された三藩主の容貌像を見ることができる。

TEL:022-262-6250
URL:http://www.zuihoden.com/

仙台市歴史民俗資料館

旧陸軍第二師団歩兵第四連隊の兵舎(明治7年)を利用している宮城県内最古の木造洋風建築。仙台市有形文化財。明治以降の庶民生活資料を中心に展示。

TEL:022-295-3956
URL:http://www.city.sendai.jp/kyouiku/rekimin/

仙台市電保存館

創業当時の1号車をはじめ、大正末期から半世紀にわたり市民の足として親しまれてきた懐かしい路面電車の姿を見ることができる。地下鉄富沢車両基地内。

TEL:022-244-1267
URL:http://www.kotsu.city.sendai.jp/shiden/

仙台市戦災復興記念館

仙台空襲と復興事業の記録が保存されており、仙台市の今日までの発展の陰にあった戦災、そして復興と仙台の街づくりを知ることができる。

TEL:022-263-6931
URL:http://www.hm-sendai.jp/sisetu/sensai/

三居沢電気百年館

明治21年7月1日以来、現在も発電を続けている日本最初の水力発電所「三居沢発電所」の様子をそのまま見学できる。東北で初めて電気のあかりを灯した。

TEL:022-261-5935
URL:http://www.tohoku-epco.co.jp/pr/

宮城県美術館

宮城県や東北地方にゆかりのある作家を中心に、日本画、洋画、版画、彫刻、工芸などのほかカンディンスキー、クレーなど外国作品も収蔵。西隣に佐藤忠良記念館がある。

TEL:022-221-2111
URL:https://www.pref.miyagi.jp/site/mmoa/

出典:仙台市役所ホームページ